住宅ローン控除(住宅ローン減税)
住宅ローン控除(住宅ローン減税)とは、新築・中古の住宅(敷地)をローンで購入、または住宅を増改築(リフォーム)した場合に、一定の条件を満たせば、「最長10年間」年末のローン残高に応じて所得税が軽減、還付される税額控除のことで、正式には「住宅借入金等特別控除」といいます。
この住宅ローン控除は年々、控除額が縮小されていましたが、消費税が8%にアップしたのを機に、平成26年(2014年)4月~平成31年(2019年)6月30日まで控除額が拡大されています。
※住宅ローン控除は所得税に対して適用される制度ですが、所得税で控除しきれない場合は住民税(道府県民税+市町村民税)、最大97,500円まで控除の対象となります(平成26年4月~の上限は136,500円)。
住宅ローン減税(一般住宅の場合) | ||||
入居年 | 借入金等の 年末残高の限度額 |
控除率 | 控除期間 | 最大控除額 |
平成21・22年 | 5,000万円 | 1.0% | 10年間 | 500万円 (50万×10年間) |
平成23年 | 4,000万円 | 400万円 (40万×10年間) |
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平成24年 | 3,000万円 | 300万円 (30万×10年間) |
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平成25年 | 2,000万円 | 200万円 (20万×10年間) |
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~平成26年3月 | 2,000万円 | |||
平成26年4月~平成31年6月 | 4,000万円 | 400万円 (40万×10年間) |
住宅ローン減税(認定長期優良/低炭素住宅の特例の場合) | ||||
入居年 | 借入金等の 年末残高の限度額 |
控除率 | 控除期間 | 最大控除額 |
平成21~23年 | 5,000万円 | 1.2% | 10年間 | 600万円 (60万×10年間) |
平成24年 | 4,000万円 | 1.0% | 400万円 (40万×10年間) |
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平成25年 | 3,000万円 | 300万円 (30万×10年間) |
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~平成26年3月 | 3,000万円 | |||
平成26年4月~平成31年6月 | 5,000万円 | 500万円 (50万×10年間) |
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平成26年4月~平成31年6月までの非課税または税率5% | 2,000万円 | 200万円 (20万×10年間) |
-住宅ローン控除の適用条件-
住宅ローン控除の制度は、「平成31(2019)年6月30日まで」に住宅を取得し、入居した場合に適用され、以下の条件すべてを満たさなければ、住宅ローン控除の対象とはなりません。
・ローン残高が、上記票の限度額以内であること(例えば平成26年4月~平成31年6月までの認定長期優良住宅であれば5,000万円以内)
・ローンの対象が、住宅とその敷地に対するローンであること
・その年の合計所得金額が3,000万円(給料収入のみの場合は3,336万円)以下であること
・マイホーム取得の為の10年以上のローンであること
・次に該当する機関、団体から10年以上の借り入れであること「銀行、信用金庫、信用組合、農協、住宅金融公庫、年金資金運用基金、地方公共団体、各種公務員共済組合、勤務先からの借入で年利1%以上のもの 」
さらに・・・
◎マイホームが新築の場合
・床面積が50㎡以上かつ2分の1以上が住居用であること(居住用部分のみが住宅ローン控除の対象となります)
・工事完了の日、または取得日から6ヶ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで継続して居住していること( 震災特例法により大震災によって継続して居住することができなくなった場合でも、残りの適用期間について住宅ローン控除が受けられます)
・その他、住宅の買い替え特例等を受けていないこと(詳細は要確認)
◎マイホームが中古の場合
・床面積が50㎡以上かつ2分の1以上が住居用であること(居住用部分のみが住宅ローン控除の対象となります)
・取得日から6ヶ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで継続して居住していること
・取得した住宅が建築後に使用されているものであること
・耐火建築(マンションなど)は築後25年以内、耐火建築以外(戸建など)は築後20年以内であること
・平成17年4月1日以後に中古住宅を取得する場合は地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅であること(平成25年4月1日以降に取得した場合は既存住宅売買瑕疵保険に加入していること)
・配偶者または生計を一にする親族等から取得した住宅ではないこと
・贈与された住宅ではないこと
◎増改築の場合
・自己所有で居住している住宅の増改築であること
・増改築(リフォーム)等の工事費用が100万円を超えるものであること
・工事を行った家屋が居住用と居住用以外の部分があるときは、居住用部分の工事費用が全部の工事費用の1/2以上であること
・増改築等を行った後の住宅の床面積が50㎡以上かつ2分の1以上が住居用であること
・増改築等の日から6ヶ月以内に自己の居住の用に供し、控除を受ける年の12月31日まで継続して居住していること
-住宅ローン控除の計算方法-
控除額=年末ローン残高×控除率
-住宅ローン控除を受ける場合の注意点-
原則として、この住宅ローン控除と、「居住用財産の3,000万円特別控除」は同時に受けることができません。
しかし、住宅を2人が共同所得する場合、一方が3,000万円特別控除を受けて、もう一方がこの住宅ローン控除を受けてローンを組むことは可能となっています。
また住宅ローンの借り換えや繰り上げ返済を行った場合、例えば借り換えを行い、返済期間が10年未満になった場合などは住宅ローン控除の適用外となってしまうので注意しましょう。
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